赤外線風景撮影

赤外線撮影インフラレッドフィルター
デジタルカメラで赤外線撮影!

インフラレッドフィルター850 77mm径

現在市販されているほとんどのデジタルカメラはローパスフィルターで赤外線波長を遮断する仕組み になっていています。そのため改造などを行わないと赤外線撮影は困難と思われています。
しかし、微量ながら赤外線を透過しているので、このインフラレッドフィルターを使うことにより 赤外線撮影が可能になります。
露光量の関係でスローシャッターとなり動体の撮影には不向きですが、赤外線と日中のスロー撮影が相乗して 非現実的な視覚効果を得ることが出来ます。




通常のモノクロモードにて撮影
インフラレッドフィルター使用  画像クリックで拡大

人間が見ている可視光線を超えた波長は近赤外、赤外、遠赤外とありますがこのおもに近赤外領域 を使った撮影を一般的に赤外線撮影といいます。
赤外線を強く反射するものは白く、反射の弱いものは黒く写るという特性があります。
通常のモノクロ撮影とは異なった描写になります。
銀塩フィルムでは赤外フィルムを使うことで赤外撮影ができましたが現在はフィルムが入手困難となり簡単に楽しむというわけいかなくなってきました。
販売中のインフラレッドIRフィルターは透過領域ごとに種類も多数あり気軽に撮影できます。
49mm以下の小口径から77mm超の大口径までお求め安い価格となっています。

赤外フィルターの特性について 透過領域が高くなるにつれて露光時間も長くなります。
機種や改造の有無で異なりますが
植物(落葉照葉樹林)の赤外反射率など赤外自然風景撮影での効果が 高く使いやすいのは一般的におよそ720〜760nmの領域です。850nmはさらに赤外効果が強くなります。

カラー色変換などの目的の場合は590〜680nmなども使いやすいです。

操作上の注意
可視光線を99%カットするのでカメラにセット後は一眼レフの光学ファインダーは全く見えません。 フレーミング変更のたびに着脱する必要があります。つけはずしの際の落下にご注意ください。
ミラーレス一眼やライブビュー機能のあるカメラでは液晶画面で構図やピント、露出、効果がフィルターセット状態で確認可能です。
機種によっては拡大MFなどの一部機能に制限が出たり、760nm、850nm、950nmセット時では暗くてよく 見えなくなる場合があります。

撮影方法

撮影順序
・カメラはマニュアルモード、RAWまたはモノクロモードに設定にします。
 カラー設定のままだとオレンジ紫系の色になります。(カラー変換を行う場合はRAWモード撮影が便利です)
・カメラに三脚をセットして構図を設定します。

・露出の設定
 およその目安は晴れで感度ISO400、絞りF8、シャッター速度2秒から15秒前後です。(IR760の場合)
 季節、撮影時間など赤外線の量により露出時間は変わります。
 カメラの赤外線透過量は機種ごとに違いがあるので露出時間の設定も機種ごとに異なります。
 装着するレンズによっても露光時間は変化します。はっきりはいえませんが古い単焦点レンズのほうが赤外透過性が良いものが 多いです。
 AF、自動露出は正常に作動しません。手動でセットします。
 波長が違うのでピント位置も変わります。そのまま撮影すると後ピンになります。
 レンズに赤外線指標のあるものはその位置にセットします。
 ズームなど指標の無いレンズの場合は少しだけ前ピン気味にセットします。
 また絞込んで被写界深度を深めにするとピントズレを防止できます。

・設定完了後にフィルターをセットします。
・シャッターを切ります。

モニターでチェックして露光、ピントを調整します。
構図を変更する場合はフィルターをはずして行います。

ミラーレス一眼やライブビュー機能のあるデジタルカメラの場合
フィルターをセットした状態のまま液晶画面で構図、ピント、露出、効果を確認可能です。
機種によっては拡大MFなどの一部機能に制限が出たり、760nm、850nm、950nmセット時では暗くてよく 見えなくなる場合があります。

ピントについて
 赤外線は波長が長いのでピント位置が異なります。
 ズームレンズは焦点距離ごとに微妙にピント位置も変わるので まず焦点距離を決めてからピントチェックしたほうが良好な結果を得やすいです。
 最近のレンズはこの赤外指標のないのものが多いので撮影しながら位置をつかむようにします。

画質について
・通常のレンズは可視光線に最適な設計になっているため赤外線撮影では周辺光量や解像度がいくらか低下する傾向にあります。
・カメラ、レンズが赤外線対応になっていないためかカメラやレンズ、撮影角度によっては フレアーやゴーストが出やすくなります。
 フード、ハレ切り、設定絞りの変更など 遮光対策もあわせて行うとより高画質の赤外撮影が可能です。

作例

新緑や緑が増える赤外線量の多い季節になるとより効果的な撮影が可能です。
赤外線の反射率の高い木々の緑が白く描写され、独特の世界観を表現できます。
RAWモノクロモードで撮影、明るさ、コントラスト調整しています。

クリックすると1024×683サイズの拡大画像が出ます。
会津大内宿

鹿沼市

鹿沼市

宇都宮市

奥日光




1.やってみよう赤外線カラー撮影色変換方法&作例はこちら
2.インフラレッドフィルターを使った赤外カラー撮影例はこちら
3.可視光線の向こう側 赤外線写真ブログ 最近の作例をご紹介

撮影ガイド

コントラスト低下や原因不明のフレアーが出て思ったような効果が得られないことがあります。
コントラスト低下の主な原因は大きく分けて
1.赤外線量が少ない
2.フレアーが発生している。
です。
1.赤外線は目に見えないため被写体の発する赤外量を知るのは困難です。
曇天、雨や夕方、早朝は 赤外線量が低下しています。そのまま撮影するとフラットでメリハリの無い仕上がりになります。
2.下記にフレアー例写真をあげましたのでご覧ください。
 可視光線とは異なったゴーストが出ます。レンズ側からのものはフードやハレ切りで防止します。
 あとファインダー側からの逆入光もフレアーの原因になります。
一眼レフならミラーが上がっているので 遮光されていると思いがちですが、赤外線には完全ではないようで ファインダーをアイピースシャッターで遮光するとコントラストが改善します。
このほかに高温や機材の発熱による熱カブリ、ノイズなども画質低下の原因となります。
機種によっても個々に違いがあります。
中央部分が明るくなる明点(ホットスポット)という現象の目立つ機種もあります。 レンズや絞りの変更で対処します。
また、RAWで撮影して現像時にコントラスト調整するとメリハリの効いた画像になります。
画像をクリックするとそのほかのフレア、ゴースト例写真が出ます。

天気は良くて赤外線の量も多いのに、撮影してみるとなんとなくすっきりしない、コントラストが低いなど の状態は、フレアーやゴースト対策軽減することによって画質向上可能です。
フレア、ゴースト例

海外での赤外線風景写真事情

海外でも赤外線風景撮影の愛好家はたくさんいるようです。
フリッカーcom(flickr.com海外の写真投稿サイト)を見ますと多くの赤外線風景写真が投稿されています。 レタッチを加えてより幻想的でオリジナリティあふれる仕上がりにしている愛好家も多いようです。

flickr.comの赤外線風景写真例
flickr.com
Flickr.com Infrared Landscapes


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赤外フィルター価格

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